めでたい文様 その1
石仏や石塔などの石造物に、文様が彫られているものを見かけます。
その文様は、たいがい「めでたい」文様であり、そのような文様を吉祥(きっしょう)文様といいます。先に紹介した龍の文様もそれに含まれます。
今回は、そのうち最もよく採用された文様を紹介します。それは龍の文様のところで取り上げた、雲と波の文様です。
雲の文様は、曼荼羅図で仏様が乗っておられる雲の一つで、「祥雲(しょううん)」、「瑞雲(ずいうん)」、「飛雲」などといいます。尾をたなびかせます。石工により表現方法が異なります。次の図は伝右衛門の彫り物の拓影です。
波の文様は、「波涛(はとう)」の文様で、盛り上がる波、先が割れる波頭、飛び散る波しぶきを表現します。これも様々な構図があります。次の図は伝右衛門の彫り物の拓影です。
石仏には雲の文様、石塔には両者を組み合わせて用いることが多いようです。
細かいですが、一覧にまとめました。
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