常願寺川石工 牧喜右衛門

岩瀬御蔵町地蔵堂の製作石工と推定した牧喜右衛門は、石屋村(富山市石屋)に工房をもっていました。馬瀬口村甚右衛門の下で修業したと思われます。

牧家は続いていますが、石工は喜右衛門一代限りでした。牧家には製作途中の石仏・墓石が残り、石うすなど生活用品も製作していたようです。

なかでも写真の羅漢様2体は、板状の石に立体的な造形となっており、製作途中のものです。片手を肩まで上げ、何かを支えるような姿ですが、これは石塔や建物の基壇にはめ込む「羽目石(はめいし)」のようなものと思われます。

このような例のない石造物を製作した喜右衛門、岩瀬御蔵町地蔵堂製作へ挑戦したとしても納得です。

ところで、羅漢様に重いものを背負わせるなんて、畏れ多い!!!

富山石文化研究所ブログ

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