装飾燈籠 西光寺

月岡西光寺境内には、山門の先に一対の燈籠があります。神社の参道で見かける平面四角形の燈籠が一般的で、先に紹介した常夜灯もこの形になぞらえています。

西光寺の燈籠は、平面六角形で少し形がちがいます。さらに、吉祥文様(めでたい文様)を随所に彫っています。特に、火袋(ひぶくろ、燈明を灯すところ)にある菊花紋の彫り物は見事な幾何学形です。

これを一回り小さくしたそっくりな燈籠が、立山町栃津の親鸞聖人分骨堂の六角堂前に置かれています。これには、文化2年(1805)の年号と、馬瀬口村石工中川甚右衛門の石工銘があります。西光寺の燈籠も、甚右衛門が文化2年前後に製作したものであることがわかりました。

甚右衛門は様々な新しい石造物に挑戦するパイオニアの石工だったようです。


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