富山町石工 佐伯伝右衛門
江戸時代、富山城下町に工房を持っていた石工に、佐伯伝右衛門がいます。伝右衛門を名乗る石工は2人がおり、一人は勝行、もう一人は吉忠です。
勝行が製作した宝篋印塔(ほうきょういんとう)の古いものは、砺波市芹谷の真言宗古刹千光寺にあります。天明6年(1786)年建立で、基礎に唐獅子牡丹の彫り物があります。本体は常願寺川産安山岩、基壇は庄川金屋産の緑色凝灰岩「金屋石」です。
常願寺川石工の龍高寺より少し古く、塔の意匠も異なっています。
吉忠がこの翌年製作した宝篋印塔は、富山市婦中町の真言宗常楽寺にほぼ同形のものがあります。
0コメント