細かいところに新技術

富山城本丸の鏡石は、以前述べたように前田利長が慶長10年に調達して置いたことは間違いありません。

そして富山藩が寛文元年に修理して、今の原形になったわけですが、その間に石垣の技術は進歩していました。

寛文期頃の新しい技術のひとつに、算木積の角石を積むとき、角石はきれいに直線的な形ではなく、少しでこぼこしてしまいます。

そのでこぼこ(凹凸)にあわせて、上の角石の下面を加工して、ぴったり合わせることをします。これを「上口切合技法」といいます。慶長期にはない技術です。

この技法が見られるのは、解体した鏡石のある鉄門西石垣だけです。

さあ、どこにあるかさがしてみましょう、

富山石文化研究所ブログ

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