矢穴の細部を観察する

矢穴痕をま近で観察すると、面が平らになっていることに気づきます。

多くは細かな凹凸が残っていますが、なかには全部がツルツルになっているものがあります。

石工さんによれば、矢穴を石ノミで彫っていくと自然と平らになるそうです。面を砥石などで磨いたというわけではありません。

ツルツルなものは、おそらく矢(鉄のクサビ)を何度も叩き込んでいるときに、面がこすれてそうなったのだと思われます。

きちんと力が伝わって石が割れていくとき、「矢が効く」というそうです。ツルツルなほど矢が効いているということなのでしょうね。


平らな矢穴の面

ツルツルに近い矢穴面

富山石文化研究所ブログ

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