兵隊像をたずねて

富山市婦中町田島交差点角に、珍しい兵隊像が2体あります。日露戦争で亡くなった方の戦没碑として建てられたものです。少し前、北陸石仏の会の尾田武雄先生が県内の兵士像を調査され、新聞に大きく載っていましたね。その中にもリストアップされています。

この兵隊像は、建てられたすぐ後に、高岡新報の記者井上江花が写真を撮影しており、沿折れが残っています。桂書房の勝山敏一様が『明治・行き当たりレンズ』(2015年 1980円)に紹介されています。この像を建てたすぐ後に、軍からこういった像を建てることを禁止する布告がなされたため、像が少ないという事のようです。ぜひご覧ください。

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像の所有者のかたを勝山様といっしょに訪ねる機会がありました。お話を聞いたのですが、残念ながら製作に関する記録はないということでした。聞き伝えでは、家の庭先で石工さんが製作の作業をしていたとのこと。通いか泊まり込みかわからないということでした。石工の手がかりはありませんが、作風から判明しそうです。なかなかの力作です。

この家は改築していますがなかなかの古民家で、昔の長屋門や塀、庭門・庭園が残っています。門扉には鉄の飾り金具が当時のまま残されており、古建築の方には垂涎ものかも。

明治39年に建てられた兵隊像の戦没碑。リアルです。

立派な長屋門

門扉の飾り金具などもたいしたものです

富山石文化研究所ブログ

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