常願寺川石工の自然石燈籠

常願寺川石工の特徴的な石造物に、自然石燈籠があります。

丸い川石をそのまま、あるいは半分に割って笠などとし、ダイナミックで荒々しい燈籠とします。火袋(ひぶくろ)だけは丁寧に円窓を作り出した加工品で、荒々しさとの対比が印象的です。

その火袋は必ず、黒い角閃石が入った立山天狗山石なのです。

前にも言いましたように、立山天狗山石は常願寺川にしかなく、彼らはその石を使うことにステータスを感じていたのかもしれません。

このような自然石燈籠は、当然、常願寺川石工村の神社境内に置かれるものが多いのですが、少し離れた「風の盆」の町富山市八尾町にも多く見られます。

そしてこの町の石仏や墓石にも、常願寺川石工のものが多く存在します。

なぜ八尾なのか、今後解明していきたいと思います。

明治7年(1874)石屋村牧喜右衛門作 富山市八川神社

富山石文化研究所ブログ

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