常願寺川石工牧喜右衛門の観音様

私事がかさなり、しばし休んでおりました。

さて、私が好きな石仏のひとつをご紹介します。


立山町白岩の安楽寺様境内に、常願寺川石工牧喜右衛門作の石仏があります。

舟形光背(こうはい)の聖観音菩薩(しょうかんのんぼさつ)様で、明治3年3(1870)の造立です。

切れ上がった目尻、まっすぐな鼻筋、やや冷たい感じの微笑をたたえたお顔立ちは、喜右衛門ならではのものです。

光背は祥雲文(しょううんもん)の浮彫で埋められた、甚右衛門様式で、やや浅い彫りです。蓮華座の蓮弁(れんべん)は、内側を浅く彫り下げた、喜右衛門の独特な意匠です。

安楽寺の聖観音菩薩様は、牧喜右衛門の代表作の一つといえるでしょう。


富山石文化研究所ブログ

富山の石文化について、最新情報や自分目線の解説を紹介します。 詳細はこちらへどうぞ   公式ホームページ http://tscl.jp/  YouTube  https://www.youtube.com/channel/UCCAxn9KGaCoF5RqXlqlD2nw

0コメント

  • 1000 / 1000