庚申様の話 その1
石工北野甚蔵が嘆きの詩を彫り付けた石仏を紹介いたしましたが、その石仏は、庚申(こうしん)様といって、中国の道教に基づいて「庚申待」という風習が古く平安時代からおこなわれてきました。江戸時代には特にさかんで、石造の庚申像を祀っていました。
60日に一度の庚申の日には、村で集まり、一晩中寝ないで過ごしたのです。それは人間の体内の悪い三種類の虫が天帝に悪事を報告にいくので、それをさせないためだったといいます。
主尊は、青面金剛明王(しょうめんこんごうみょうおう)様です。
怒った容貌(忿怒相 ふんぬそう)で、数本の手に鉾(ほこ 武器)・綱などをもち、足の下に二匹の邪鬼を踏み、両脇に二童子と四鬼神を伴う、といった構成が基本といいます(「陀羅尼集経 第九」)。
これらの仏様の下には、三猿と二鳥があります。図にしてありますので、ご覧ください。
長くなってしまうので、いくつかに分けて説明しましょう。
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