いたち川沿いの延命地蔵
富山市街地東部のいたち川沿いに展開する延命地蔵群は、石倉町などの湧水が有名ですね。
それは、いたち川が松川(旧神通川)と合流するまでとされていますが、そこから770m下流の赤江川合流点の八田橋東詰、富山市永楽町にも延命地蔵がおられます。
由来によれば、最初の地蔵尊は、安政5年の大洪水の土砂のなかから見つかったものでしたが、昭和20年の空襲で破損し、戦後海岸寺様より新たな地蔵様を寄進してもらい、現在にいたるそうです。
舟形の双体地蔵様は、両体とも合掌姿です。お顔は見覚えがなく、石工は不明です。
石材は常願寺川産安山岩八川石製ですので、常願寺川石工・富山町石工だと思われます。
神通峡では地元砂岩製の双体石仏が多いですが、このようなタイプは珍しいといえます。
地蔵菩薩の足元には、それぞれ戒名(〇〇童女)と彫ってあります。
この地蔵様は、墓石と思われます。無くなった台座にこの戒名者の関係情報が刻まれていたものと思われます。
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