地下から中世石造物

古新聞記事の続きです。

昭和31年(1956)5月14日富山新聞2面に掲載された記事です。

「地下から大昔のソトバ 和合町今市で農道改修中掘出す」

海岸近くの現富山市今市の水田から、住人の沢井義治さんが地下75㎝から高杯型土器とソトバを発見した。

これを調査した新湊の考古学研究家竜本五柳氏は、仏教が日本に入る以前の貴重な発見としている。


確かに高杯型土器は弥生後期から古墳初めであるが、ソトバは、掲載された写真からみて、中世後期の宝篋印塔相輪の一部です。九輪は線刻です。高さは40㎝ほど、「ミカゲ石」としているが安山岩です。同時代としたので、トンデモ解説になってしまいました。

現在今市周辺では弥生~古墳時代集落が発達し、中世墓石も多くみられます。どこかにこの宝篋印塔が安置されていればいいですね。



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