矢穴の割り付け

富山城の石垣石の一つに、矢穴をどうやって彫るかということを解説してくれるものがありました。

写真は実際に残されていたものです。わかりやすいように、陰影を強くして撮影してあります。


まず、割りたいライン(直線)の上に、矢穴の長い一辺の長さ(約10センチ)分を、間隔を空けて、石ノミで浅く彫ります。その間隔は、前にも書きましたが、一定ではなく、石によってそれぞれ異なります。

これが基本の割付線となります。

一辺の割り付けが終わったら、彫ったラインをもとに、長方形に同じだけ彫ります。

次に、その長方形の中を彫り下げていきます。

奥(底)に向かってやや内向きに彫るため、全体が台形状になります。

完成した矢穴を粘土で型をとってみました。


割付線のある富山城の石垣石。なぜか1つだけ完成したが、ほかは途中でやめ、結局割らずに終わった.

粘土で矢穴の型をとってみた

富山石文化研究所ブログ

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