石はどこから?⑭ 井波山 その4

近隣地域から産出した「井波石」と「金屋石」は、同じ緑色凝灰岩です。

これを見分ける大きな違いは、金屋石には5㎜から1㎝くらいの褐色の粒が見られることです。これは鉄分が多いことを示します。

一方井波石にはこの粒はほとんどなく、きれいな緑色です。

以前ご紹介した岩石帯磁率で比較すると、金屋石は低く、井波石には高いものがあることから、肉眼で識別しにくいものも判断できる場合があります。

ところが、井波石は、福井県の越前石(笏谷石 しゃくだにいし)や石川県の滝ヶ原石ともとてもよく似ており、岩石帯磁率でも明確に分けることができず、やっかいです。

井波石(緑色凝灰岩)

金屋石(緑色凝灰岩)

富山石文化研究所ブログ

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