石の割り方

昨日紹介した、石垣石がくっついたこと、驚くのはさておき、くっついたことで、わかったことがあります。

丸い石を当時どういう手順で割っていたのか、がわかったのです。

石垣石は、おおざっぱに言って長さ1メートル、幅高さとも40、50センチです。

この大きさの石を2つ仕上げるには、1m以上の石を縦に2つに割ればよいのですが、石垣表面に見せる面(石面 いしづら といいます)を割らないといけません。

それが、まず石面の面を割ってからなのか、縦に割ってから石面を作るのか、わかりませんでした。

この石をみると、先に石面を割ってからだということがわかったのです。長さを決めてから、二つに割るという流れですね。確かに効率的です。


それともう一つ。

できあがった完成品。城にあったということは合格品ということです。合格品には、たいてい刻印が石面とか割った面(大面 おおつら といいます)に付けられます。この石には二つともそれがないわけですが、そのかわり、一つの石の大面だけに、墨で丸記号がありました。真ん中に横納で一があります。これは刻印の一種で、彫る前に墨で下書きをするようです。この石は下書きのまま彫らずに運搬されました。もう一つの石は何もないまま運搬されました。刻印の下書きを書く書かない、刻印を彫る彫らない、の違いは何が基準だったのか?

いまもってわかりません。

富山石文化研究所ブログ

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